2024年3月に発売された『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』。2年以上経った2026年でも売れ続けており、重版がかかっています。*1
本書は、『ちいかわ』のキャラクターがたくさん登場しますが、単なるキャラクターブックではありません。友だちとの出会いや、つき合い方に関して、クイズ形式で楽しく学べる実用書です。
もともとは児童向け*2) に出版された本書ですが、「学生時代に読んでおきたかった」「自己啓発本よりも自分に合っている」などと、大人からも好評のようです。
どんな点が、読者に受け入れられているのでしょうか?
*1) ヨメルバ(KADOKAWA 児童図書編集部)公式Xより
*2) 株式会社KADOKAWA「小学生から身につけたい「お友だちづき合い」に必要な考え方のヒントが詰まった1冊 『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』発売」
第1章:お友だちってなんだろう?
『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』は3つの章で構成されています。まずは友だちになる方法や仲良くなる方法など、彼(女)は友だちです!と断言できないような人とのつき合い方について。
なかよしの友だちからさそわれたんだけど、ふだん遊んだことのないグループの子がいっしょみたい。話したこともないし、じつは少しニガテな相手。そんなとき、あなたならどうするかな?
たとえば、今いる友だちからさらにほかの友だちと関わるにはどうすれば良いか、を解説する節。4つのパターンの中から近いもの選んで読み進んでいきます。
- ニガテだから遊ばない場合
- なかよしの子がいるから遊ぶ場合
- どうしようかまよってしまう場合
- 考えるので少し待ってもらう場合
これに対し、それぞれの個性を尊重しつつ、新しい友だちとの関係を進めるための工夫が紹介されています。
自分とは異なる性別・年齢・学区の人など、よく知らない人とつき合うのは不安かもしれません。でも今なかよしの人も、最初から友だちだったわけではありません。少しニガテでも話してみたらなかよくなれるかも?と本書は背中を押してくれます。
ほかにも「意見がちがうとき」を想定して、このようにクイズ形式でアドバイスをくれます。

画像引用:株式会社KADOKAWA「小学生から身につけたい「お友だちづき合い」に必要な考え方のヒントが詰まった1冊 『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』発売」©nagano
第2章:お友だちとの間のルール
次は、友だちとつき合う中でうまくいかないとき、自分はどうすれば良いのか?を解説する章。
相手とケンカをしてしまった後、自分ならどんな風に考えますか?
- ケンカしたら友だちには戻れない
- なるべく自分から謝る
- 相手が謝れば仲直りする
- 別の友だちに相手の様子を聞いてみる
本書では、2を選択した人に向けてうまく謝る言葉を伝授。たとえば「自分でもよくわからないんだ」と、なんでケンカになってしまったのか分からないけど、その気持ちをまずは伝えてみようと、教えてくれます。
「これから先も仲良くしていたいから、謝りたい」と素直に伝えられれば、相手の気持ちもほぐれるかもしれません。
また、ほかの選択肢を選んだ人に対しても、「難しいかもしれないけど」と前置きしつつ、本書は先に謝ってみようと促しています。
友だちとケンカ中の子どもに対して、どんな声をかければ良いのか悩んでいる大人も参考になる章です。
第3章:自分のことをもっと知ろう
最後は、友だちと関わっているとき、なんで自分はあんなことを言ってしまったのか?内省するための章です。この章は特に、大人になってからも役に立つことがたくさん書かれています。
- 友だちに貸したノートが汚れていて、もやもやしたときどうする?
- 偶然、いつも一緒にいる友だちが、ほかの人と遊んでいるのを見かけてしまった。マイナスな気持ちとどう向き合おう?
- 運動会で最下位だった。思った通りにいかないときはどうする?
- 人気のアニメの話でみんなが盛り上がっている中、自分はそのアニメを見ていなかった。みんなと違っていると感じたら?
- あなたは、自分を「イヤだな」と思うことはある?
たとえば、どうしても人と違うのがイヤだ、人と比べてしまう場合は、他者ではなく過去の自分と比べるのはどうだろう?と提案してくれます。
友だちの方が良い点を取っていて、モヤモヤすることもあるかもしれません。しかし1年前の教科書を見ると、ずいぶんとカンタンに思えて、自分がどれだけできるようになったかが分かるはず。
というように自分を見つめ直し、少しずつ自信を取り戻す方法が書かれています。
読んでみると大人でも実践するのが難しいこともありますが、書いてあることを実践できるようになれば、より良好な、持続的な人間関係を築くことができそうです。
折に触れて『ちいかわ お友だちとのつき合いかた』を開いてみよう
本書は、「最初から最後までを通して読んで、本棚にしまって終わり」というような本ではないと、読んでいて筆者は感じていました。
子どもが悩んでいるとき、その都度目次を開いて適切なページを読んでみる。そこには大人としてどんな問いを投げれば良いのか、ヒントがたくさん書かれています。
もちろん、大人が人間関係に困ったときにも、自分とは異なる視点を与えてくれます。手元に1冊あれば、きっと心強い味方になってくれるはずです。
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