中国の企業Bytedanceが運営する、動画投稿サイト「Tik Tok」について考察をしてみようと思う。
この考察の結論を先に述べておくと、YouTubeに動画を投稿しているものなら、確実にTik Tokをやるべきである。
筆者は23歳独身、友達は少ない。当然一緒に動画撮影する友達なんていない。
だが、どうしてこのサービスが流行っているのかが知りたくなって、Tik Tokを初めてダウンロードした。
利用していくうちにサービスのすごさを体感し、興奮冷めやらぬ内にこのことを誰かに伝えたいと思い、ブログにぶつけようと思う。
もくじ
Tik Tokが怖かった
Tik Tokといえば、YouTubeを利用している方なら、一度は広告を目にしたことがあるだろう。
投稿される動画としては、主に女の子が音楽に合わせてダンスをする動画がメインで、他にもおもしろ系・ペット・スポーツなど、15秒という制約の中で動画を投稿し、いいねやフォロワーを獲得していくサービスである。
筆者も初めは、Tik Tokというアプリを避けていた。怖がっていたと言ってもいいかもしれない。
・音楽に合わせて踊ることの何が楽しいのか理解できない
・顔出しで動画を投稿することに抵抗がある
上記のように以前は考えていて、20歳を超えた野郎がダウンロードすべきアプリではないと考えていた。が、あくまで市場調査だ、と言い訳をしながらダウンロードをしてみた。
何が面白いのか
出所:Social Media Lab「2019年6月更新! 11のソーシャルメディア最新動向データまとめ」を元にグラフを作成
2019年時点で、各サービスの国内アクティブユーザー数は上記の通りである。
他のサービスと比較するとTik Tokはまだまだ発展途上段階ではあるが、下記のグラフのように若者からの支持が熱く、これからますます盛り上がっていくのではないかと予想される。
出所:App Ape Lab.「1日平均起動43回!「あごのせ」10代を中心にハマるユーザー続出の「TikTok」」男女年代別比率:そのアプリの対象期間における所持ユーザーのうち、男女×年代でみたときの各世代の割合
YouTubeによく映るTik Tokの広告を見ていると、正直あんなものの何が楽しいのか、以前から筆者は理解ができなかった。
可愛い女の子が見たいなら、インターネットに画像なんていくらでも転がっているはずだし、動画が見たいならYouTubeがあるはずである。
だが実際使ってみて、動画の投稿までしてみたが、めちゃめちゃ面白かった。
学生の間では遊び道具として利用されている
何が面白いのか、視聴者視目線でいうと、まず面白系の動画の品質が高い。
15秒で短くコンパクトに、かつ10秒あたりからきちんとオチがある。
この動画が無限にあり、気づいたらスマホのバッテリー残量警告が表示されることがしばしばある。
また、Tik Tokの主流である女の子の動画は面白くはないが、腰を振るようなダンスなどかなり際どいものもあり、男性ユーザーに支持されているのかもしれない。
そして、動画を視聴していると学校内での撮影が非常に目立つ。我々地味メンがTwitterでつぶやいている最中、おそらくリア充たちはTik Tokを遊び道具として利用しているのだろう。
調べてみると、今の中高生は「昨日のテレビ見た?」という質問より、「昨日のあの動画見た?」のようなTik Tokの話題が主流なようである。
UI/UXが完璧
TIk Tokは、面白い上にとにかく使いやすい。
まず視聴者視点なのだが、素晴らしいポイントがいくつもある。
②1スワイプで次の動画へ
③圧倒的なスマホファースト
YouTubeと比較すると、再生時間がとても短く、さらに軽くスワイプするだけで即座に次の動画が再生される。
これだけで、YouTubeはもう勝てないんじゃないかと思えるほど快適だったが、さらに動画が縦画面で圧倒的なスマホファーストであるため、いいねやフォローがめちゃめちゃしやすい。
そもそも、YouTubeはパソコン時代から存在するサービスで、UIはスマホファーストではない。
YouTubeは横で視聴するには、一度ボタンを押す必要があるし、戻すのも手間である。
縦で視聴すると、広告に関連動画など、どうしても邪魔なものが多い。
それに比べてTik Tokは、スマホのためのサービスであり、動画を視聴する画面では表示されるものが必要最低限に抑えられている。
筆者が右利きだというのもあるが、いいねボタンは本当に押しやすい。ちなみに画面をダブルタップしてもいいねが押されたことになる。
そして投稿者視点で見ても、Tik Tokは使いやすい。
YouTubeの場合、撮影をしたら別のソフトで編集をし、著作権を気にしつつBGMをチョイスして、アップロードという流れだが、Tik Tokはこの工程が全てアプリ内で完結する。そして、J-POPや洋楽などの豊富な楽曲からBGMを選択し、すぐにアップロードできる。
こればかりは実際に投稿してもらえないとわからないのだが、YouTubeで動画を投稿したことのある人なら、衝撃を受けると思う。
Tik Tok(ティックトック)とは結局何なのか
私は「TikTokは動くプリクラだ」と説明している。プリクラは友達と一緒に撮って、加工して、切って、友達に渡すものだが、スマホで全部できるようになって、しかも音楽付きの動画になり、加工もできる。それがTikTokなんだと。
出所:Newsweek「TikTokは既に「女子高生アプリではない」、自撮りできない世代も使い始めた」
運営元のBytedance、日本法人の井藤さんによると、Tik Tokは「動くプリクラ」と表現している。なるほどという感じだが、個人的には、「動画版Twitter」ではないかと思う。
Twitterと何が似ているのかというと、2点ある。
②YouTubeなどの独自コンテンツへの導線
①タイムラインの表示方法
アプリを開くと、即座に誰かの投稿が表示される。
そしてTwitter同様、スクロールすると今度は別の人の投稿が表示される。
これは非常に使いやすく、Twitterのタイムラインを見ているかのように、大量に動画を消費することができる。
さらにTwitterよりも優れているところは、初心者でもある程度のユーザーに投稿を見てもらいやすいという、サービス自体の仕組みである。
Twitterの場合は、フォロワーがいない場合はほぼ誰にも見られることはないが、Tik Tokはどういうアルゴリズムかは定かではないが、何人かのおすすめ動画に表示され、フォロワー0でも多くの人に視聴してもらえる。
実際に筆者も動画を投稿してみたが、1日で100回ほど表示され、いいねやコメントまでいただくことができた。
Twitterと比較して、初心者にも優しく、アクティブなユーザーが多いという点でも、新時代のSNSとして若者に支持されているのだと思う。
②YouTubeなどの独自コンテンツへの導線
Twitterは、ブログやYouTubeなどの、独自のコンテンツに誘導する宣伝ツールとして利用されているが、Tik Tokでも同様のことが見られる。
Twitterがテキストメインでブロガーとの相性がいいということに比べて、Tik TokはYouTuberとの相性が抜群である。
ヒカキン、東海オンエア、フィッシャーズなど、大抵のYouTuberはTik Tokに参入しており、動画の一部を見せて続きはYouTubeで!などの手法を利用し、それが宣伝になっているのだと思う。
テレビのCMが15秒であるのと同様に、Tik Tokも15秒である点からも、どうぞCMとして利用してくださいと言っているようなものである。
YouTubeに動画を投稿している人なら、確実にTik Tokをやるべきだと断言しておきたい。
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