【感想・レビュー】『服を着るならこんなふうに』でおしゃれの理論を学ぶ

出所:Amazon商品ページ

 

服を着るならこんなふうに』は、初心者でもわかりやすくロジカルな「おしゃれの理論」を学べるマンガです。

 

あなたは普段、どんなふうに服を選んでいるでしょうか。

 

実際の店舗で試着してみて、良い感じだったら購入したり、雑誌でモデルさんが着ている服と同じものを購入してみたり、ZOZOTOWNで何となく気になったものをポチッと注文してみたりというように、基本的に服選びは直感で選んでしまっている方がほとんどなのではないでしょうか。

 

「服選びにはセンスが必要」と思われる方もいるかもしれませんが、このマンガはそんな常識を覆してくれます。

あらすじ


出所:縞野やえ『服を着るならこんなふうに』第1巻

中小企業で営業マンとして働く佐藤祐介は、「服を買いに行く服がない」というくらいファッションに苦手意識を持っていた。同窓会の打ち合わせで久しぶりに会った友達の服装を見て、自分の服装との違いに愕然とする。妹である環(たまき)にそのことをグチると、ファッションが趣味な環はとあるお店に連れて行ってくれる。そこから、祐介がおしゃれとは何かを学んでいき、徐々にファッションが好きになっていく物語。

 

本作は一話完結の物語構成で、ファッションに関する1つのトピックごとに一話ずつ、話が展開されていきます。

 

誰も教えてくれなかった、センスに頼らずに、理論に基づくファッションマンガで、誰でも再現可能であるということがポイントです。

『服を着るならこんなふうに』の面白い点

誰でも再現可能なおしゃれの理論

本作で紹介するのは、センスも大金も必要ない、ユニクロなどで実現可能なコーディネートです。

 

主人公である祐介は、おしゃれに関しては何も学んでこなかったため、初心者でも感情移入しやすく、読んでいる自分が主人公になったつもりで、物語が進んでいきます。

 

例えば初心者が服を買う場合、おしゃれの基本アイテムとして、トップスから選んでしまいがちですが、重要なのはボトムスであると作中で環は教えてくれます。

 

ボトムスは服装全体における肝であり、味噌汁でいうと出汁に当たるベースの部分なので、ボトムスによって印象は決まってしまいます。本作では、ユニクロの黒のスキニージーンズをチョイスし、主人公のシルエットを見事に整えてくれました。

 

このような感じで毎回、おしゃれとはどういうものかを因数分解してくれるので、とても実践しやすいです。

 

ちなみに、メンズ向けのストーリーではありますが、理論自体は応用がきくと思うので、女性でも楽しめる作品です。

 

実際に存在するブランドを基にしたストーリー

本作では、様々なブランドとアイテムが登場するのですが、それらは全て実在するものです。

 

以下が、登場してくるブランドの一覧です。(8巻時点)

・ユニクロ
・GU
・ABC-MART
・Hanes
・無印良品
・Dior
・A.P.C
・URBAN RESEARCH
・ZARA
・JEANS MATE
・Happy Socks
・中田商店(ミリタリー専門店)
・IWCシャフハウゼン
・ADAM ET ROPE’
・HENRY&HENRY
・RAGE BLUE
・STUDIOUS
・BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS
・aniary
・DANIEL WELLINGTON
・MONCLER
・nano・universe
・DANTON
・Zoff
・JOURNAL STANDARD relume
・MARNI×PORTER
・MARCOMONDE
・Phillip Lim
・Etudes Studio
・MARS
・H&M
・NIKE(エアマックス、フライニット、エアウーブン)
・Adidas(マイクロペーサー)
・Reebok(ポンプフューリー)
・LEVI’S
・Wrangler
・EDWIN
・Ungrid(レディース)
・DIESEL
・JAM HOME MADE
・TAG Heuer
・CASIO G-SHOCK
・FHB
・FOX UMBRELLAS
・dracaena(古着屋)
・COMMEdesGARCONS
・GROBAL WORK
・earth music&ecology(レディース)
・BEAMS
・UNDERCOVER
・N. Hoolywood
・ATTACHMENT
・Lounge Lizard
・SOPH.
・Vivienne Westwood(レディース)
・VETEMENTS
・LANVIN
・DRIES VAN NOTEN
・Pigsty(古着屋)
・Maison Margiela
・RAF SIMONS
・BIOTOP(MBさんイチオシのお店)
・Barbour
・VALENTINO
・CELINE

 

 

少し長くなってしまいましたが、だいたい60種類ものブランドが登場してきます。

 

これらの紹介されたブランドと本作で教えてくれる理論を参考にすれば、マンガ通りのコーディネートが実現します。

 

 特に勉強になる話

1巻 #8 たったひとつの一番大事な服を選ぶ基準

出所:縞野やえ『服を着るならこんなふうに』第1巻

主人公がおしゃれに目覚めるきっかけとなった同窓会が、いよいよ本番当日を迎え、環に教えてもらったコーディネートで、祐介は幹事を務める。

 

同窓会前日、最後に環が教えてくれた「たったひとつの一番大事な服を選ぶ基準」である、ドレスとカジュアルのバランスについての話で、これはこのマンガで一番重要な部分でした。

 

・ドレス(スーツ、正装):大人っぽさの表現
・カジュアル(普段着、リラックスウェア):ラフな表現

 

これらのバランスこそが、コーディネートにおける最重要事項であると教えてくれました。

 

ドレスの最たる例がスーツですが、これにカジュアルを加えていくことで、全体にまとまりが出ていくということです。

出所:縞野やえ『服を着るならこんなふうに』第4巻

 

同窓会などのややフォーマルな場では、ドレス:カジュアルの比率は、ドレスがやや強めが良いという感じで、要はバランスが大事だよということです。

 

ドレスに偏ってしまえばカッチリしすぎてしまうし、カジュアルに偏ってしまうとフォーマルさに欠けてしまうため、うまくミックスすると、まとまったコーディネートが実現します。

 

5巻  #36 ドレスとカジュアルクイズ

出所:縞野やえ『服を着るならこんなふうに』第5巻

環が祐介にドレスとカジュアルの分け方について説明しようとして、クイズを出題する話。

 

1巻でドレスとカジュアルのバランスについて学んだわけですが、具体的にドレスとは何か、カジュアルとは何か、ということをより細かく整理してくれるのが、今回の話です。

 

どう分けるのかというと、服のデザインごとにドレスとカジュアルと分けるのではなく、シルエットや色などでも、ドレスとカジュアルに分けることができます。

 

例えば、同じTシャツというカテゴリーでも分けることができて、モノトーンで細めのシルエットならドレス寄り、カラフルでゆったり目のシルエットならカジュアル寄り、という感じで分けられます。特徴によってはハイブリッドになることもあります。

 

また、髪型によってもドレスとカジュアルのバランスを取ることができます。ドレス強めで行きたいなら、男性の場合は前髪をあげておでこを出し、女性の場合も髪をアップにする。カジュアルにしたいなら、男女共に髪を下ろしリラックスした印象を与える、といったように服以外でもドレスとカジュアルの調節が可能です。

 

8巻 #64 ファッションに正解は無い

出所:縞野やえ『服を着るならこんなふうに』第8巻

ややハイブランドなアイテムから、どれを選んだら良いか祐介が迷い、何を買ったらいいんだと環に聞く話。

 

今までは右も左も分からない祐介で、色々と環が教えてあげていたが、そろそろ中級者になってきたところなので、「ファッションに正解は無い」ということを教えてくれます。

 

今まで教えてくれたことは正解ではなかったのか!?と困惑する祐介でしたが、ドレスとカジュアルのバランスなどについては、単なる服選びの際のヒントにすぎないのです。

 

理論を学びつつ、そこに好き嫌いなどの個性が生まれてきて、より服選びに厚みが生まれてくる、ということを祐介は学びます。

 

この個性が、いわゆる「センス」と言われるものなのかな、と個人的には思っています。

 

もちろんその個性によって、人それぞれ違ってくるのですが、そこに優劣はなく、ただ「違う」というだけです。こういったファッションに関する価値観についても、どういった考え方があるのか学べるので、このマンガは本当にオススメです。

 

まとめ:服が嫌いではない全ての人に読んでほしい

服が嫌いだという方はほぼいないかと思いますので、この本は日本中の人に読んで欲しいレベルで面白いし、勉強になります。

 

今までファッションについて、きちんと学んだことのある人はほとんどいないと思うので、毎話なるほどと思わせたり、そういうことだったのか、という気持ちにさせてくれます。

 

大きいサイズのマンガで、1冊¥980と通常のコミックスよりはやや高いですが、理論をあまり知らないまま、イマイチな洋服を買って損するよりはお得ですし、今後この本にかけたお金は、良いコーディネートができた満足度として簡単に回収されると思います。

 

まずは1巻だけでも良いので読んでみてください。オススメです。

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