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5巻完結の同棲ラブコメディ『喰う寝るふたり住むふたり』は、本当にめちゃめちゃ面白くてオススメです。5巻で終わってしまうのですが、終わってしまうのが悲しいくらいに面白かったので、ネタバレにならない程度に紹介します。
あらすじ
付き合って10年、同棲して8年、恋人以上夫婦未満のアラサーカップル、町田リツ子と野々山修一(のんちゃん)の物語。
周囲からはその同棲歴の長さに驚かれ、「何で結婚しないの?」という質問を受け流すことが板についてしまった二人は、時々すれ違ったり、仲直りしたりと、なんだかんだそれなりにはうまくいっているけど…….というお話。
本作はマンガとしても非常に面白いのですが、「同棲の教科書」といっても過言ではないくらい勉強になる本でした。
同棲を始めるときは、一人一部屋あった方が良い!だったり、よそはよそ、うちはうちらという他のカップルと比較したりしない、といった考え方など、ためになる話ばかりでした。筆者はまだ同棲の経験はありませんが、この本から学んだことはこの先活かそうと思っています。
現在お付き合いしているパートナーがいる方、付き合った経験のある方なら、買って損はない本です。その辺のネット記事で、恋愛のコラムを読むより何百倍もためになります。
男女両方の目線からひとつの話を二度するという斬新な構成
まず、なぜこの本が面白いのかというと、話の構成が今までにない斬新なものだからです。
例えば、彼女(りつ子)の方が合コンに誘われて、彼氏(のんちゃん)に許可を取って合コンにいってしまう、という話があるのですが、これが彼氏目線・彼女目線で話が前半と後半に分かれています。
その時の本心や言動の意図だったりが、彼氏編でわからなくても彼女編では丸分かりになったりしていて、このときはこんなふうに思っていたのかとか、彼氏の方はこの場面をこんな風に見ていたのか〜といったように、男女両方の視点から同じ場面を見ることができます。
そのため、ひとつの話が2度楽しめるので、全ての話がとても濃厚で印象的なものになりました。
当たり前ですが、同じ出来事でも人によって感じ方は違うんだよ、ということを教えてくれる作品で、その中でも作中では、りつ子ものんちゃんも以心伝心で同じことを考えていたりして、同棲していれば違う人間でも、カップルってお互いの価値観が似てくるよね、といったことがメッセージとして込められていました。
またカップルそれぞれの目線だけではなく、巻末には第三者の目線もあって、この時この人はこんなことを考えていたのか!と伏線回収したような気分になるので、これがまた非常に面白いです。
最終巻は意外な登場人物からの視点で、はっきり言って泣けるので、マジで読んでみてください。
カップルあるあるが面白い
話の構成自体も面白いのですが、もちろん中身も面白いです。プレゼントのネタ切れや、夜ののっぴきならぬ事情など、付き合った経験のある人なら誰しも、あるあると言った内容の話ばかりで、付き合っているときの喜びや不安など、共感する部分は非常に多かったです。
この『喰う寝るふたり住むふたり』では、お互いの価値観のズレを認め合うことを異文化交流と呼んでいて、主にこの異文化交流についての話が物語の根幹です。
ご飯の食べ方だったり、使っていた日用品の違いだったりと、それぞれの違いを融合させていくのですが、個人的に「一万円の使い道」というお金の価値観に関する話がお気に入りです。
生活費は折半しつつ、昔は自分の好きなように使っていた二人でしたが、お互い成長して、相手のためにそのお金を使っていくという話で、物語ではありますが、とてもいいカップルだなあと思いました。
本当に理想のカップルという感じで、いずれ自分もこんな関係になれたらいいなあなんて思ったりしています。
まとめ:全カップルに読んでほしい
この記事では「同棲の教科書」として『喰う寝るふたり住むふたり』を紹介しましたが、パートナーと長く関係を続けていくコツがふんだんに盛り込まれた作品であり、同棲をまだ考えていないカップルにもオススメです。
5巻で完結してサクッと読めてしまいますが、内容はとても濃い作品で学べるものは多いです。
パートナーと長続きしたい人、同棲してうまくいきたい人にとっては必読です。全5冊ですので、ぜひポチってみてはいかがでしょうか。
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